四季折々の自然を楽しむ。札幌、山を眺める暮らし
【01】円山[225.4m]
市街地に一番近く、小一時間ほどで手軽に登れるため、高齢者や小さな子ども連れで賑わう山。かつては円山がアイヌ語で「モ・イワ(小さい・山)」と呼ばれていましたが、山麓の円山村の名前がいつのまにか山の名前になり、南隣の山に「モイワ」の名前が移りました。大正10年、300種からの豊かな原始林の樹木植生が 評価され、全山天然記念物に指定。山道には四国の弘法大師の偉跡にちなみ八十八ケ所に石仏が安置されています。歴史を超えて市民に愛され、円山エリアが常に札幌で住みたい街の上位になるのも頷けます。【02】藻岩山[531.0m]
ロープウェイや観光道路を使うと、夜でも安全に日本新三大夜景に指定された札幌の夜景を一望することができます。ロープウェイには展望台やレストラン、プラネタリウムなどをそなえた山頂駅やお土産が買える中腹駅があり、冬は藻岩山スキー場で楽しむなど、四季を通じて市民や観光客に人気の山です。戦後間もない頃、現在のスキー場とは違う北側の斜面に「進駐軍専用スキー場」が造られたとのこと。日本最初のスキーリフトが架設され、その名残の台座が今も登山道に残っています。藻岩山も北東斜面が天然記念物に指定されています。【03】三角山[311.1m]
平野から見るとほぼ正三角形なので、明治初期から三角山と呼ばれていました。山頂には一等三角点があり、点名は「琴似山」となっています。山頂へのルートは複数あり、勾配や距離で様々に組み合わせられますが、どれも一時間足らずで登れます。道は整備され、看板やベンチも充実し、山頂近くには東屋も。大倉山まで道が分岐しているのでプチ縦走も楽しめます。ふみの日(7/23)には、山頂に臨時の郵便局と「三角山ポスト」が設置され、郵便物や「記念登山証明書」には、三角山に多く生息するキアゲハがデザインされた消印が押されるそうです。【04】手稲山[1023.7m]
スキーやゴルフ、登山など市民の夏冬のレジャーに欠かせない山(遊園地は2010年より休業中)。山頂付近には、札幌圏全ての放送局のテレビ・FMラジオの送信所が並び、札幌市内はもとより石狩平野を広くカバーしています。国土交通省、警察庁などの無線基地局や中継局なども置かれています。人工物が多い一方で、登山では本格的に自然を楽しめます。平和の滝コースには、小川や滝、大きな岩石が無数に転がるガレ場があります。そこからスキー施設やアンテナ群を過ぎた先が山頂。ここには石室風の手稲神社奥宮があります。「家さがし」巻頭特集
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