趣のある空間 縁側の話

【1】縁側とは
縁側とは一般的に、部屋と庭の間にある板張りの空間のことを差します。縁側には主に二種類あり、雨戸やガラス戸などで仕切られた屋内に設置するものを「くれ縁」、屋外に設置するものを「濡縁」と言います。「濡縁」にはさらに家と一体化したものと、家や地面に固定せず場合によっては移動可能なものがあります。いずれも軒下に設置することで上部が守られている構造で、家の中と外を繋ぐ中間の空間になります。
【2】ウッドデッキとの違い
ウッドデッキも木製で、庭に設置される点では縁側と似ています。異なる点として、縁側は軒下に設置しますが、ウッドデッキは必ずしも軒下に設置するものではありません。また、縁側は軒下に収まるサイズが原則ですが、ウッドデッキは広いスペースを確保できるため、バーベキューや子どもの遊び場などの用途に向いています。実際に設置する際は、家の雰囲気が和風なら縁側、洋風ならウッドデッキを選ぶことになるでしょう。
【3】縁側のメリット
縁側は何より趣が感じられ、夕涼みをしたり、庭を眺めたりできる、憩いの空間です。庭で水遊びや花火をする子どもたちを見守る、家族のふれあいの場でもあります。「くれ縁」は夏場、日光を直接部屋に入れないのと同時に風通しを良くすることで、室温が大きく上昇するのを防ぎます。冬場も、外とワンクッション置くことで冷気を遮るのに役立ち、雨の日には洗濯物を干すスペースとしても活用できます。【4】縁側のデメリット
「くれ縁」の場合、日差しが直接入らないため、部屋に湿気がたまりやすくなります。定期的な換気を心がけましょう。また、屋内のスペースを使用するので、その分居住部分が狭くなることも念頭に置きましょう。せっかくの縁側を有効活用しないでいると、いつの間にか物置スペースに、なんてことも。開放的な分、道路から室内まで見えやすいので、塀で目線を遮るなどプライバシー保護や防犯にも気を使うべきでしょう。
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