高齢者の火災犠牲者が増えてます!

【Q】近年の火災の状況を教えてください
【A】札幌市の住宅火災のうち65歳以上の高齢者世帯で発生した割合は、平成20年が11%だったのに対して、平成29年は24%まで上昇しました。原因のうち、「こんろ」「ストーブ」が全体の4割以上を占めています。このことから、高齢者世帯に自動消火装置の設置費用を助成することで、住宅火災による高齢者の被害を軽減しようということになりました。
しかし、令和3年1月1日から6月30日までに、火災により65歳以上の高齢者が8名も亡くなっています。火災件数は減っているのですが、火災による死者は昨年の6月30日では4名でしたので、2倍となっており、懸念すべき状況となっていることから、自動消火装置の普及は急務と考えています。【Q】自動消火装置とはどういうものですか?
【A】火災の熱を感知して自動で液体や粉末の消火薬剤を放射する簡易な消火装置です。複雑な配管施工や電気工事は必要ありません。設置場所や消火用途により、様々な装置が販売されています。レンジフード設置型、壁面設置型、天井設置型などが助成対象の装置となっていますので、ご家庭の状況に合わせて選んでください。

【Q】助成内容について教えてください
【A】受付は既に始まっていて今年度の助成台数は500台までとなっています。札幌市内に住む65歳以上の高齢者のみで構成される世帯を対象とし、1世帯最大2台まで助成します。購入や設置に掛った費用のうち、9割に相当する額を助成しますが、1台あたり28,700円を助成限度額とし、超過分はご自身のご負担となります。
【Q】申請の手順について教えてください
【A】まず登録販売店に相談し見積書の作成を依頼します。申請に必要な書類一式と見積書を受け取ったら、札幌市に必要書類を提出してください。審査後、助成金交付決定通知書を申請者へ送付しますので、登録販売店に提示して、自動消火装置の購入・設置をお申し込みください。登録販売店など詳しくは札幌市公式ホームページの「自動消火装置設置費助成事業」のページでご確認ください。
最後に一言、お願いします。
何よりも「火災を発生させない」という心掛けが大切です。例えば「こんろ」であれば、こんろから離れる時は必ず火を消す、こんろや魚焼きグリル内はいつもきれいにする、こんろ周りは常に整頓し燃えやすい物を置かないようにすることなどが火災予防のポイントとなります。自動消火装置は、万が一、火災が発生した時に被害を軽減することができるものです。高齢者の皆様には助成をご活用いただき、ぜひ設置していただきたいです。

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