雪が積もる前に。 お庭の冬支度

【Q】なぜ、庭の冬支度が必要なのですか?
【A】特に北海道のような寒冷な気候の地域では、積雪の重みや寒さ対策をしないと、せっかく大切に育てた樹木が折れたり痛んだりしてしまいます。冬の樹木は、竹などで囲ったり、縄やロープで吊ったり、縛ったりする「冬囲い」で守ります。また、庭が枯葉や落ち葉で埋め尽くされている状態で積雪すると、春を迎えた時に見た目も良くないですし、ぬかるみで掃除も大変です。心地よく春を迎えるために、秋のうちに落ち葉の掃除は済ませておきましょう。

【Q】冬囲いについて教えてください。
【A】冬囲いは特に決まったルールはなく、木の種類や大きさなどで、縛る、囲う、吊るなど、その木に適した囲い方を考え施します。竹や縄、ロープだけではなく、木によってはコモ(わら)や防風ネットなどで寒さから守ります。基本的に常緑樹に施しますが、まだ若くて細い幹や枝の落葉樹などにも施した方が良いでしょう。また、木の根元へ敷き藁やビニールなどを使ったマルチングと呼ばれる霜よけをすることで防寒対策をすることも重要です。


【Q】その他、どんなことに注意が必要ですか?
【A】落ち葉は春先、排水溝を詰まらせ、雪解け水が流れていかない可能性がありますので、取り除いでおきましょう。また、同様に枯れ草や雑草、コスモスなどの一年草も根から抜いておきましょう。マリーゴールドなど寒さに弱い宿根草は花壇から植木鉢やプランターに植え替える「鉢上げ」し、室内などに移動することで越冬させます。落ち葉や枯れ草が無くなり、植え替えをしすっきりした状態の花壇には、秋のうちに肥料を施しておくと良いでしょう。

【Q】最後に一言お願いします。
【A】冬囲いに特にルールはないとは言え、最初はどうしたら良いかわからないかもしれません。また、高齢の方にとってはなかなか大変な作業ですし、2メートルを超える高い木に冬囲いを施すのは若い方でも危険が伴います。さらに大きな木だと、支柱を立てなければいけなく、専門知識が必要になります。そういった場合は、私たち造園のプロにご相談いただければと思います。一緒に、雪解けとともに目を楽しませてくれる庭を守りましょう。

【取材協力】 北央緑化工業 株式会社 札幌市北区新琴似7条13丁目2-29 TEL.011-762-8357(平日9:00〜18:00) ホームページ:https://hshrk.net/
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